皆様こんにちは。
デザイナーの大森です。
ジュエリーには、見る人を惹きつける美しさと、その背景にある作り手の想いが込められています。
今日は、そんな私たちが生み出すジュエリーの一つ、『440 Basic - Loaf リング』についてお話しさせてください。
ジュエリーを作る上で、私たちがとても大切にしていることがあります。
それは、私たち自身が「美しい」と思える造形であることです。
美しさの感じ方は人それぞれですが、作り手である私たちが心の震えを感じられるかどうか。
これが私たちの基準です。
例えば、リングの幅や厚み、角度、磨き方、宝石の配置やバランスなど、たくさんありますがどれも妥協はできません。
クリエイターの皆さんなら共感していただけると思いますが、シンプルなデザインほど作り上げるのが難しいものです。
ジュエリーは、宝石の美しさや装飾を加えることでデザインを引き立てる方法もあります。
しかし、装飾を足す「足し算」のデザインとは違い、あえて削ぎ落としていく「引き算」のデザインでは、誤魔化しが効きません。
だからこそ、一切の妥協なく向き合う必要があります。
先日ご紹介した『Mon リング』もそうですが、今回ご紹介する『440 Basic - Loaf リング』も、まさにその「引き算の美学」から生まれた作品です。
『440 Basic - Loaf リング』は、宝石を一切使わずゴールドだけで仕立てたリングです。
しかし、そのデザインには私たちの美学がぎゅっと詰まっています。
シンプルでありながら、心に訴えるデザインを作りたいという想いから生まれた作品です。
そんなリングを身につけていただきたいのは、人生のすいも甘いも経験された大人の手です。
若くて華奢で繊細な指ではなく、仕事や子育て、時を重ね、さまざまな経験をされた手だからこそ似合う。
そんな方にこそ、こちらのリングを楽しんでいただきたいと思っています。
宝石の美しさや輝きは、癒しや力を与えてくれるものです。
しかし、この『440 Basic - Loaf リング』では、特別な日だけでなく、オフィスや家事の最中でも、いつでもストレスなく着けられること。
そして、どんなジュエリーやファッションにも合わせやすく、それでいて少しピリッとした個性を感じられるデザインを目指しました。
デザインを考えている中、「良いルースを仕入れられたよ。」と代表の込山が何気なく見せてくれたのは、ぷっくりとした丸みを持つシュガーローフカットのルビーでした。
シュガーローフカットは、ぷっくりとした丸みが特徴で、その形状の可愛らしさに惹かれ、「この形をゴールドで表現できないか」と考えました。
砂糖の塊を模したシュガーローフカットの形状を、ゴールドで繋げたらどうだろう?
江戸時代の日本では、砂糖は非常に貴重で、薬のように大切に扱われていました。
そんな砂糖をお守りのように身につけられるジュエリーとして作れたら心強い相棒になるのではないかと思い、『440 Basic - Loaf リング』が誕生しました。
『440 Basic - Loaf リング』は、ひとつひとつの「ローフ」をこれでもかと丁寧に磨き上げ、光の角度によって艶が動くように仕上げています。
その結果、身に着けるたびに新たな表情を見せてくれるリングとなりました。
エッジがあるような優しさがあるような不思議な魅力。
リング内側の透かし模様にも注目してほしい。
造形としての美しいシェイプと内側まで抜かりなくデザインを施し、いつまでも輝けるようにとの想いを込めてスターをあしらいました。
シンプルながらも飽きることなく、毎日身につけたくなるリングに仕上がっています。
『440 Basic - Loaf リング』は、日常に溶け込みつつも個性を放つジュエリーです。
自分へのとっておきのご褒美にもぴったり。
ぜひ実際に手に取って、この特別な輝きを感じてみてください。
後に誕生したLoaf グリーンガーネットリング(ハートシェイプ)とエメラルド(シュガーローフ)リング※ こちらのリングは半蔵門の440showroomで販売しております。
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