グリーンが見えた、と思ったらオレンジ色に灯っていた。
今回ご紹介するのは、東京・半蔵門440showroomにお持ち込みいただいた、プラチナ枠のオパールリングのジュエリーリフォームです。
透明感のある石の中で、グリーン、ブルー、オレンジが、光の当たり方によって表情を変えていく。オパールは、見る角度や光の加減によって虹色がゆらめく「遊色効果(プレイ・オブ・カラー)」が魅力です。同じ模様、同じ色合いを持つ石は二つとなく、まさに自然が作り出したアートのような一点もの。お客様のオパールも、その個性がとても豊かに表れている、印象的な一石でした。

「このままでは使えなくて」
プラチナ枠のオパールリング。デザインそのものは悪くない。でも、今のお客様の暮らしには馴染みにくくなっていました。
オパールを主役にしたリングと、シンプルなリング。2本を作りたい。
ルースの状態でも十分に美しい石だからこそ、まわりは思い切ってシンプルに。2.5mm幅の甲丸に、オパールをぎゅっと包み込むようにミルグレインの飾りを施し、4本爪でしっかりと固定することにしました。ミルグレインは華やかさを添えるだけでなく、日常使いの中でうっかりぶつけてしまった時に、石をそっと守ってくれる役割も担います(でも、オパールは繊細な石なので、できればぶつけないように使ってくださいね)。素材はプラチナ。オパールの色味が澄んで見える組み合わせです。
そして、外した6石のメレダイヤモンド。これも、もちろん活かしたい。
3mm幅の甲丸リングに、ランダムに散りばめる。ただ埋め込むだけでは、少し物足りない。そこで当店のHappyシリーズと同じように、星型にひとつひとつ手彫りで留めていくことにしました。引っ掛かりはなく、でもよく見ると、小さな星がきらきらと散らばっている。素材はカジュアルに、K18イエローゴールドで。
この2本は、重ねてつけることを前提に設計しました。
ベースの甲丸は、幅は違うけれど丸みと高さを揃えて。重ねた時に、まるで一本のリングのように馴染むように。そしてオパールリングの石座の高さは、メレダイヤモンドリングの甲丸がちょうど良く重なる高さに。こんな細かな高さの調整ひとつが、重ねた時の美しさを大きく左右します。
そして完成した2本を、改めてご覧ください。


オパールの周りをぐるりと囲むミルグレインが、シンプルな甲丸の中で繊細な輝きを添えている。


そして星型に留められたメレダイヤモンドは、ゴールドの中でやさしく光を放っている。

2本並べると、高さも丸みもぴたりと重なります。
ご納品後、しばらく時間が経ってしまいましたが、このブログ掲載にあたってご連絡をさせていただいたところ、とても嬉しいお言葉をいただきました。
「特に、ダイヤのイエローゴールドの指輪はほぼ毎日着用していて、オパールの方も含めて、とてもお気に入りです。素敵に仕上げて頂きましたこと、感謝申し上げます。ありがとうございます!」

長く眠っていたジュエリーが、かたちを変えて、また毎日の暮らしに寄り添うようになった。デザイナーとして、これ以上嬉しいお言葉はありません。
毎日身につけてくれている——その言葉が、じわりと沁みました。
遊色のゆらめきは、動く指の上でこそ、いきいきと輝くはずだから。
オパールはいつも、光を待っている。
この2つのリングが、これからもお客様の指の上で、毎日ちがう表情を見せてくれますように。
オパールリングのリフォーム
アイテム:リング
素材:Pt950
宝石:オパール0.62ct
ダイヤモンドリングのリフォーム
アイテム:リング
素材:K18イエローゴールド
宝石:ダイヤモンド0.10ct
制作期間:約2ヶ月
デザイン:大森香菜江
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