お父様がいつも身に着けておられたひすいのカフス。想いが詰まった大切なものだから、たっぷりと時間をかけて特別なリングを仕立てたいとリフォームのご相談を承りました。リフォーム前(上のお写真)
ひすいを左右ひとつずつをご夫婦で分けられ、思い思いのリングへ。
普段あまりジュエリーを身に着けられないおふたりのご要望は共通して、突起が無く普段から着用しやすいこと、そこへ 440 らしさを入れて欲しいとのお任せでした。
今回のご紹介は、女性様のリング。
お父様から譲り受けた大切なものだからそのままの形で使いたいが、約14×7mmと指輪を着け慣れていないお客様にとっては大き過ぎるのではないかということを懸念されていました。
もちろん、ひすいを小さくリカットすることは可能です。リカットすることによりお色が変わってしまう可能性があることをお伝えし、元々のひすいの状態も良く、お父様の思い出や一緒にお仕立てした男性様(前回の投稿)のリングを考えるとそのまま活用されることをお勧めしました。
ボリューム感に関しては、ひすいの向きを縦ではなく横向きにすることで大きさを感じさせない工夫を。指あたりの良い覆輪留めにてひすいをセッティングし、丸みのあるアームで構成したシンプルなデザインをご提案しご納得いただきお仕立てしました。
リフォーム後(上のお写真)
また、お話の中で重ね付けのできるダイヤモンドのリングも仕立てたいとのご要望を頂戴し、440の人気コレクション「Art Déco Modernism」のリングをお気に召していただき2連のV字のダイヤモンドリングをお仕立てしました。
フルオーダーしたダイヤモンドのリング(上のお写真)
重ね付けした際にV字のリングを下側に、ひすいのリングが上側になるように設計。今回の主役はひすいのリングです。主役を際立たせるため、V字のリングの上側を艶を感じるメタルのラインに、下側のラインにはメレダイヤモンドをセッティングし、メリハリを出しつつ、ひすいのリングが負けないようバランスを考えデザインしました。
お仕立てをお任せいただき誠にありがとうございました。
左:リフォーム後のひすいのリング 右:フルオーダーしたダイヤモンドのリング
※もう片方の男性様のひすいのリングへのリフォームは前回の投稿でご紹介しております。
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片方のひすいのカフスをお持込され、リングへのリフォームと重ね付けできるダイヤモンドのリングのフルオーダー
メタル:K18イエローゴールド
宝石:ひすい、ダイヤモンド
制作期間:約2ヶ月半
加工費用: 462,000円(2本で)
デザイナー:大森香菜江