こんにちは、
デザイナーの大森です。
前回の投稿では、カメオとパールが織りなす美しいハーモニーを活かしたブローチリフォームをご紹介しましたが、皆さんご覧いただけましたでしょうか?
お父様の深い愛情が込められた作品でしたね。
今日は、同じお客様からのもう一つのご依頼、ピアスへのオーダーメイドストーリーをお届けします。
今回お持ち込みいただいたのは、モルガナイト、ピンク色石、そしてシトリンのルース(裸石)。いずれもペアで揃ったサイズと個数でした。
これらをひとつのピアスにまとめたいというご希望を受けて、デザインをスタートしました。
オーダーメイド前のルース(裸石)
デザインの打ち合わせでは、当店のジュエリーを実際にご覧いただきながら、普段どのように着けたいかをじっくりお話ししました。
お客様は以前は可愛らしいデザインを好まれていましたが、最近は少し大人っぽい印象を求めることが多いとのこと。
「甘くなりすぎず、普段使いしやすいデザイン」というリクエストがポイントでした。
そこで完成したピアスがこちら!
オーダーメイド後のピアス
モルガナイト、ピンク色石、そしてシトリンが描き出すのは、ピンクとオレンジの淡いグラデーション。
まるで夕焼け空を切り取ったような、その色合いはまさに水彩画のような柔らかさです。
ゴールドの繊細なチェーンと組み合わせることで、耳元で宝石たちが揺れるたびに、風に揺れる花びらのような軽やかさと輝きを生み出します。
淡い色味の宝石は控えめな印象になりがちですが、動きに合わせてゆらゆらと揺れるデザインが、耳元に自然なアクセントを加えます。
さりげない華やかさと、普段使いできる気軽さが両立した、スタイリッシュなピアスに仕上がりました。
オーダーメイド後のピアス
お客様にも仕上がりをご覧いただき、「普段から使いやすそうでお願いしてよかったです!」と大変喜んでいただきました。
前回のブローチは息子さんの晴れの日に。そして今回のピアスは日常の装いに。
まるで異なる場面で輝くジュエリーを生み出せたことを、とても光栄に思います。
ピンクとオレンジの淡い水彩画のようなグラデーションが耳元を彩り、新しい命を吹き込まれたジュエリーたち。
このような特別な瞬間を共有できることが、私たちの喜びです。
次回は同じお客様からご依頼いただいたもう一つのピアスのリフォームストーリーをお届けしますので、どうぞお楽しみに!
カラーストーンピアスのオーダーメイド
アイテム:ピアス
素材:K18
宝石:モルガナイト、ピンクト色石、シトリン
制作期間:約2ヶ月
デザイン:大森香菜江