こんにちは、
デザイナーの大森です。
譲り受けた大切なジュエリー、良いものと分かっていても「なんとなくしっくりこない」と感じること、ありませんか?
お客様の中には、デザインが自分の好みではなかったり、時代や環境に合わず身につけづらかったりと、さまざまな理由でしまい込んでしまう方も多いようです。
今日は、そんなお悩みを抱えたお客様とのリフォームのストーリーをご紹介します。
今回ご相談をいただいたお客様は、譲り受けられたジュエリーを30点以上お持ちでした。
「どうしたらこれらのジュエリーが今の私にしっくりきて、ワクワクしながら身につけられるものになるのか、一緒に考えてほしい」というご依頼でした。
明確なデザインのイメージはまだお持ちではなかったため、お客様のライフスタイルやファッション、どんなアイテムにしたいかなどをヒアリングしながら、一緒に考えることに。
まずはお持ちいただいたジュエリーを「今でも身につけられるのもの」と「絶対に使わないもの」に仕分けていただきました。
使えるものはクリーニングや修理を行い、そのまま楽しめる形に。
無理にリフォームをおすすめすることはせず、お客様にとってベストな選択を優先しました。
使わないと判断したジュエリーをもとに、リフォームするデザインを考え始めました。
お客様はとてもおしゃれな方で、たくさんのジュエリーを組み合わせて楽しむのがお好きでした。
そのため、今回は「リング」をメインアイテムに設定し、その他にネックレスやピアス、重ね付けができるリングも一緒に検討しました。
特にリングは「カラーストーンがあまり手持ちにない」というお話から、ルビーやエメラルド、ペリドットなどの鮮やかな色石を組み合わせた華やかなデザインを提案。
すべてのジュエリーを一度お預かりし、お客様のライフスタイルやファッションに合わせてデザイン案を作成。
後日デザイン案をご覧いただくと、とても喜んでいただき、正式にお仕立てをお任せいただくこととなりました。
まずは、4つのリングを使用したリングへの仕立て直しをスタート。
リフォーム前の4つのリング
最初に仕立てたのは、ルビー・エメラルド・ペリドットを組み合わせたカラーストーンのリングです。
赤、緑、ゴールドの配色は、何度もブログでお話ししてきましたが、私が特に好きな組み合わせでもあります。
お客様からは「楽しい色合わせと大胆なボリューム感がほしい」というリクエストを頂戴しておりました。
そこで、宝石をランダムかつ大胆に配置し、まるで宝石たちが踊っているかのような、動きのあるデザインに仕上げました。
さらに、指が透けて見える透かし仕立てを取り入れ、軽やかさもプラス。
普段使いを考慮し、他のジュエリーを組み合わせた際にトゥーマッチにならないことを目指しました。
ダイヤモンドは、サークル状にあしらったりバランスを考えて全体に散りばめたことで、煌めきを演出。
さらにはカラーストーンのお色が調和する役割を担っています。
リフォーム後のリング
完成したリングをご覧いただいたお客様からは、「譲り受けたあのリングたちが、こんなに華やかで素敵に生まれ変わるなんて!期待以上です!」と感動のお言葉をいただきました。
リングの仕上がりにご満足いただけたお客様から、保留にしていたネックレスやピアス、さらに重ね付けができるリングの制作もご依頼くださいました。
それらのリフォームについては、また次回のブログでご紹介しますね。
お楽しみに。
「譲り受けられたジュエリーを、今の自分にぴったりの形に生まれ変わらせたい。」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ルビー・エメラルド・ペリドットリングのリフォーム
アイテム:リング
素材:K18PG
宝石:ルビー、エメラルド、ペリドット、ダイヤモンド
制作期間:約3ヶ月
費用:税込352,000円
デザイン:大森香菜江