12/27(土)より価格改定を実施 詳しくはこちら

【リフォーム】祖母と母から受け継いだ、赤と白の“まんまる”リング

こんにちは。
デザイナーの大森です。

 

昨日ご紹介した、カメオブローチのリフォームはご覧いただけましたでしょうか?

実はあのリフォームをお任せくださったお客様には、
まだ “記念のジュエリー” がありました。

 

今日はその「つづきの物語」

おばあさま、お母さまから受け継いだジュエリーを
1本のリングに仕立てたリフォームストーリーをお届けします。


祖母と母から受け継いだ、赤と白のペンダントトップ

お客様が見せてくださったのは、

  • 赤いサンゴのペンダントトップ

  • 白いパールのペンダントトップ

この2つのジュエリーでした。

リフォーム前のサンゴとパールのペンダントトップリフォーム前のサンゴとパールのペンダントトップ


「この2つを使って、普段使いできるリングにしたいんです」

そんなご相談から、リフォームが始まりました。

 

赤と白という正反対の色、そしてどちらもころんとした“まんまる”の球体。

この2つの主役を、ひとつの作品の中でどう生かすかが、今回のテーマです。

 

カメオブローチのときは、お客様の中である程度イメージが固まっていましたが、
このリングについては「まだ迷っていて……」とのこと。

 

お話を伺う中で、

  • おばあさまとお母さま、2世代から受け継いだ大切なジュエリーであること

  • 毎日の装いに合わせやすい、シンプルで長く使えるデザインが良いこと

が、はっきりしてきました。

 

まんまるのフォルムと、赤と白のコントラストこそが、この2つのいちばんの魅力。

それを際立たせるために、今回はあえて他の石は足さないご提案をしました。


指の間から“にょきっ”と覗く、オープンリングのデザイン

ご提案させていただいたのは、
指と指の間から、赤と白のまんまるが「にょきっ」と覗くオープンリング。

 

リングの両端に、片方に赤いサンゴ、もう片方に白いパールを。

2つが対等に向き合うように配置することをで、
どちらも主役になるようにデザインしました。

 

このデザインをお見せすると、お客様もすぐに気に入ってくださり、
「この方向でお願いします」と、リングの方針が決まりました。


くすんでしまったサンゴに、もう一度ツヤを

デザインのお話を詰めていく中で、お客様がふと一言。

「そういえば、このサンゴ、なんだかくすんで見えませんか?」

 

拝見すると、確かにテリが落ちて、少しマットな印象になっていました。

おそらく、長く愛用され、汗や皮脂がそのまま残った状態で保管されていたことで、
表面のツヤが失われてしまったのだと思われます。

サンゴもパールも、酸や熱、汗に弱い繊細な素材です。

ですが、適切に磨き直しをすることで、
本来の美しいテリを取り戻せる場合がほとんどです
(ものによっては難しい場合もあります)。

その旨をお伝えし、今回はリングのリフォームとあわせて、
サンゴの磨き上げもお任せいただくことになりました。

 

シンプルなデザインだからこそ、大事にしたいバランス

シンプルなリングをお作りするとき、私が大切にしているのは、
「ある程度しっかりとした地金で作ること」です。

華奢なアームは一見繊細で可愛いのですが、
今は素敵でも、何年も使っていくことを考えると、どうしても心もとない印象になりがちです。

 

今回は、毎日長く頼もしくお使いいただけるように、

  • 指になじむ、なめらかな丸みのあるアーム

  • 手元にきちんと存在感を与える、安心感のある厚みと幅

  • 横から見たときに、サンゴとパールが低すぎず高すぎず、高級感を保つ絶妙なバランス

このあたりを一つひとつ丁寧に整えながら、お仕立てしました。

 

シンプルなリングほど、わずかな厚みや高さの違いが、そのまま
「完成度の差」になります。
その “ほんの少し” にこだわって、職人と一緒にカタチにしていきました。

リフォーム後のサンゴとパールのリングリフォーム後のサンゴとパールのリング


3世代をつなぐリングへ

完成したのは、サンゴとパールが向かい合う、
シンプルだけれど印象的なオープンリング。

磨き直したサンゴは、ぷるんとしたツヤを取り戻し、
もともとテリの美しいパールとのコントラストが、より一層引き立ちました。

リフォーム後のサンゴとパールのリングリフォーム後のサンゴとパールのリングリフォーム後のサンゴとパールのリング


こちらのリングは、昨日のブログでご紹介したカメオのブローチと一緒に配送にてご納品。

 

お客様からは、こんなメッセージをいただきました。

祖母からもらったサンゴと母からもらったパールが一緒になって、
とっても大事なリングになりました。
横顔がちょっと猫っぽく見える感じも、猫好きの私にはたまりません。

 

おばあさま、お母さまからお客様へ。

そして、これから先の時間へと、
3世代をつなぐストーリーが、また新たに手元で受け継がれていくのだと思うと、
私にとっても心に残るリフォームでした。

大切なジュエリーの仕立て直しをお任せいただき、本当にありがとうございました。

 

それでは、次回のグログもお楽しみに。


サンゴとパールリングのリフォーム
アイテム:リング
素材:K18YG
宝石:サンゴ、パール
制作期間:1ヶ月半
費用:187,000円
デザイン:大森香菜江

本記事でご紹介しているジュエリーは、制作時期と投稿時期に差があるため、地金価格や宝石の相場変動により費用が異なる場合がございます。また、宝石の大きさ・サイズ・デザイン内容などもお客様ごとに異なるオーダーとなります。


リフォームやオーダーメイドのご相談は、ご予約制にて半蔵門の440showroomで承っております。ご来店前にご不安な点やご質問などがございましたら、どうぞお気軽に公式LINEよりお問い合わせください。
▶ [LINEで相談する]
▶ [ご来店予約はこちらから]

カート

在庫が不足しています