こんにちは。
デザイナーの大森です。
今日の半蔵門は朝からしとしと雨。
そろそろ梅雨入りかな、なんて思いながら外を眺めていました。
こんな日は、静かな気持ちでジュエリーと向き合いたくなります。
そんな今日は、譲り受けられたオパールリングをリフォームしたお客様のお話を。
心に虹がかかるような、美しいストーリーです。
大切なものだから、もっと身につけたくて
お持ち込みいただいたのは、幻想的な光を湛えたオパールのリング。
青や緑が溶け合うその輝きに、思わず「わあ…」と心の声が漏れました。
「とても綺麗なんです。でも今の私には少しデザインが合わなくて」
宝石は素敵。でも、地金の色やデザインなどが今のスタイルにしっくりこない。
それでも大切なものだからこそ、今の自分が“心から好き”と思える形にしたい。
その想いが、今回のリフォームのきっかけでした。

選ばれたのは、『Water Lip』のデザイン
店頭でジュエリーをご覧いただく中で、お客様の目が止まったのが『Water Lip』コレクション。
元のリングは縦向きだったオパールを、今回は横向きにセット。
普段使いしやすくする為できるだけ低く、でも美しいオーロラが引き立つ高さは保ったままに。
そうすることで、印象がぐっと軽やかに。
手元にも自然に馴染み、日常使いしやすいデザインになりました。

オパールは“とろん”とした美しさ。だからこそ
こちらのオパールはカボションカットで、
内側からじんわりと光を湛えるような、やさしい輝きが特徴。
そこに繊細なダイヤモンドをぐるりと添えることで、
まるで湖面に朝の光が射し込むように、オパールの魅力がよりいきいきと映えます。
地金は、お客様のご希望でピンクゴールドに。
青緑とピンクゴールドの組み合わせが本当にやさしくて、洗練された印象に。
私自身、「この配色、すごく素敵…」とうっとりしてしまいました。
ご納品の日。
リングをお渡しした瞬間、
お客様はすぐに指にはめられて、「可愛い…!」と。
とびきり嬉しそうな笑顔が、忘れられません。
「このデザインにしてよかった」
そう心の中で何度もうなずきました。
ジュエリーって、本当に不思議です。
少し形を変えるだけで、また新しい日々に寄り添ってくれる存在になる。
思い出はそのままに、
今のわたしにちょうどいいかたちへ。
そんなお手伝いができることを、心から幸せに思います。
素敵なオパールとの出会いに、そしてお任せくださったお客様に、
感謝をこめて。
オパールリングのリフォーム
アイテム:リング
メタル:K18PG
宝石:オパール、ダイヤモンド
制作期間:約2ヶ月
費用:税込220,000円
デザイン:大森香菜江
地金を下取りさせていただきましたので、お客様には上記の費用から下取り分を差し引いた金額を頂戴しております。宝石の大きさやリングサイズ、材料の相場により費用は変動いたします。どうぞお気軽にご相談ください。